「拘縮期の肩関節周囲炎に対するインピンジメントと可動域制限でみるべきポイント」

こんにちは!

『健康の在り方を選択できる文化を創る協会』

INFINITY 理学療法士、スポーツトレーナーの古谷 琢です。

いつもINFINITY公式ページをご覧頂き、ありがとうございます!

 

今回は、

「拘縮期の肩関節周囲炎に対する

インピンジメントと可動域制限でみるべきポイント」

という内容でお伝えしたいと思います。

 

今日はあえて最近継続してお伝えしていた

「内臓治療」からの視点ではなく、

「筋骨格系の肩関節」に着目した内容で

お伝えしていきたいと思います。

 

 

皆さんは

肩関節周囲炎の患者さんで炎症期を過ぎており、

もう安静時の肩下垂位や寝ている状態では痛くないけれど、

肩を上げたり(挙上)、広げながら上げたり(外転)すると

痛みが出てしまい最後まで持ち上げることができない

 

といった患者さんを担当されたことはありますでしょうか?

 

私は病院の外来リハビリで来られる患者さんで

この様な症状を訴える方をたくさん見てきました。

 

その中で

最もみるべきポイントとして

私が注目している場所を今日はお伝えしたいと思います。

 

それは、

肩関節の関節包の中でも

下方関節包の「たるみ」です。

 

どういうことかというと、

下方関節包は解剖学の参考書を見て頂くと、

下にたるみがあることがわかると思います。 

※上記画像 出典「プロメテウス 解剖学アトラス 監訳 坂井建雄 松村譲兒」

 

この「たわみ」があることで肩を挙上または外転させたときに

上腕骨頭が下方へ滑ることができ、

大結節が肩峰の下をくぐるときに

インピンジメントを出すことなく動かすことができます。

 

※大結節が肩峰を下をくぐる角度・・・挙上90°~、外転70~75°

(補足:そのためインピンジがある方は挙上の方が可動域があり、外転の方が可動域が狭いことが特徴)

 

しかし、

拘縮期の方の多くは

この「たわみ」がなくなってしまっていることがよくあります。

 

その原因として挙げられるのが「肩甲下筋」です。

 

肩甲下筋は「前下方関節包」に付着しており、

ことにこの下方関節包に影響を及ぼします。

 

つまり

肩甲下筋の拘縮や短縮が起こると

この下方関節包の張力が増し

引っ張られることでこの「たわみ」がなくなり、

上腕骨頭が下方へ滑ることができなくなる

といったメカニズムになります。

 

しかし、

原因はこの「肩甲下筋」が影響していることが多いですが、

原因の原因を突き止めるには

なぜこの肩甲下筋の拘縮や短縮が起こるのか

これを考えなくてはなりません。

 

もちろん原因はひとつとは限りませんが、

私の臨床上多くあったことが、

「ローテーターカフ筋の筋力低下」です。

※ローテーターカフ筋・・・棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋

 

人間の特性上、

アウターの筋肉を使いやすいですよね。

 

特に骨折後などは肩を使わなくなり、

いざ使おうとすると

アウター筋優位の使い方でインナー筋が使えていないことや

長年の姿勢アライメント不良からアウター筋優位の使用となり、

インナー筋を使えていない状況もよくあります。

 

肩関節周囲炎の方の場合であれば、

バンザイをするときに

肩全体が上がってしまうなどがそのような現象ですね。

 

そうなると、

肩甲下筋はインナー筋ですから、アウター筋優位の使い方になれば

もちろん筋力低下を起こします。

 

そして、

その筋力低下を補うために

筋緊張を高めようと人間の身体は対応します。

 

そうなると

常に緊張を高め続けていることで

拘縮や短縮に繋がってしまいます。

 

それが原因で

下方関節包の「たわみ」の減少に繋がります。

 

肩甲下筋自体は上腕骨頭の滑り運動に関与する筋肉ですが、

このように間接的にですが、

滑り運動を妨げることに繋がることもあります。

 

なので

術後すぐのローテターカフ筋のセラバンドを用いた筋力訓練は、

こういった意味でもやはり重要になってきます。

 

もちろん肩甲下筋自体が拘縮・短縮してしまっているのであれば、

直接肩甲下筋の緊張を取り除くことや

伸長性を出していく必要もあります。

 

または姿勢アライメントの改善を図ることが

必要な場合もあると思います。

 

その辺りは評価をそれぞれ分けて行い、

原因となる問題に対して

ご自身でお使いの手技や運動療法などを実施した後、

再評価として挙上や外転可動域に変化があるかどうかを

確認して頂ければと思います。

 

もちろん先程も述べましたが、原因となる問題は人それぞれで

今日お伝えできていないものが原因となる場合もたくさんあります。

 

なので今回の内容は、

選択肢のひとつとしてこのようなことも

あり得るということを知っておいて頂き、

日々の臨床に生かしてお困りの患者さんを救って頂ければと思います!

 

このようにINFINITYのセミナーでは、

内臓・頭蓋治療だけでなく、筋骨格系の手技も含めた内容で

より包括的でなおかつ実践的な臨床力をつけていくための

手技・思考といった部分をお伝えしております。

 

また、日々臨床でお困りの内容も

スタッフがセミナー内で質問を随時受け付けております。

 

患者さんのために一緒に問題解決できれば私たちも嬉しいです!

それでは今日はこれくらいにしたいと思います。

 

次回からは腰シリーズでお伝えしていければと思っています。

 

今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました!

それでは、また明日!

古谷 琢

 

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